ラズパイ(Raspberry Pi)はじめました
ある日、社内掲示板で目を惹いた「ラズベリーパイコンテスト参加者募集」の文字。
ラズベリーパイ???
調べてみると、教育目的で作られたワンボードマイコンのことらしい。
1万円以下、Linuxベース、JavaもCもPythonもOK、接続モジュール多数、CAN通信もできる…
なにこれおもしろそう!
というわけで、ラズコン優勝をめざしてラズパイはじめました。
さて、何をつくろうか?
遊ぶだけじゃつまらないので、きちんとシステムとして作成したい。
そういえば、文化祭で「Kinectで骨格検出して映像効果を付ける」ってアトラクションを作りたかったことを思い出す。
例えば「特定のポーズをとったら光が出る」みたいなもの。
あれをビジネス用途にアレンジできないかなと数日考えて、こんなシステムを思いつきました。
その名もプレゼン特訓システム(仮)。
- プレゼンの様子をカメラで撮影する
- 撮影した動画から骨格検出する
- 特定の動き(忙しなく腕を動かすなど)が多ければ、改善点として指摘する
- 特定のポーズを検出すると、映像効果や音響効果を付ける
- 撮影した動画から音声認識する
- 特定の単語(「え~」など)が多ければ、改善点として指摘する
- 特定の単語を認識すると、映像効果や音響効果を付ける
どうやってつくる?実現性を調査する
ぼんやりシステムが決まったので、必要な部品やソフトについてネットで調べてみます。
まずは「RaspberryPi Kinect 骨格検出」で調べてみると、なんと2017年10月でKinectが生産終了していました…
www.itmedia.co.jp
じゃあ他の方法を、とあちこち漁っていたら、ありました!なんと「普通のカメラで骨格検出」ができるとのこと。
karaage.hatenadiary.jp
深度センサー(3次元センサー)付きのカメラでないと骨格検出できないと思っていたのですが、ディープラーニングや画像処理を使うことで、普通の単眼カメラから骨格検出する技術が確立されていました。
しかも2017年には論文発表されていて、オープンソースがいくつかネットに転がっているという。技術の進歩すごい。
というわけで、骨格検出はクリアできそうです。
続いて音声認識。こちらは同じような取り組みしている方がたくさんいました。
rohani.hatenablog.com
こちらもオープンソースで、普通のUSBマイクから音声辞書とマッチングさせて単語認識ができます。
音声認識も問題なくできそう。
どのラズパイにする?
骨格検出、音声認識の実現性が確認できたので、ラズパイと周辺モジュールを購入します。
最新のラズパイはRaspberry Pi 4 Model B なのですが、
- 日本語の技術解説がRaspberry Pi 3 Model B+ と比べて少ない(ヘタレ)
- 電源装置の発熱問題がある(ファームウェアで改良とのことだが対策は必要ぽい)
ということで、石橋を叩いて渡る精神により、Raspberry Pi 3 Model B+ を採用しました。
ちなみに、ラズパイ4Bとラズパイ3B+の比較はこんな感じです。
Raspberry Pi 4 model B | Raspberry Pi 3 Model B+ | |
SOC | Broadcom BCM2711 | Broadcom BCM2837B0 |
ARMコア | Cortex-A72 64bit Quad-Core | Cortex-A53 64bit Quad-Core |
CPUクロック | 1.5GHz | 1.4GHz |
RAM(メモリ) | LPDDR4 1GB ,2GB,4GB(選択可能) | LPDDR2 1GB |
USB | USB3.0 x 2 + USB2.0 x 2 | USB2.0 x 4 |
Ethernet | Gbit Ethernet(1Gbps) | Gbit Ethernet over USB 2.0(Max 300Mbps) |
Bluetooth | 5 | 4.2 |
HDMI | micro HDMI x 2 | HDMI x 1 |
電源 | USB TypeC(5V_3A) | USB MicroB(5V_2.5A) |
私は初心者用セットで購入したので、一式揃えるのに4万円弱かかっています。個別に購入するのが面倒くさくて…
必要最低限に絞れば、2万円くらいで揃うかなという感じでした。
超基本セットとして購入したもの
- Raspberry Pi 3 Model B+
- 専用ケース(ヒートシンク、ファン付き)
- HDMIケーブル
- 電源コード
- SDカード
- モニター
- キーボード(自宅にあるものを流用)
- マウス(自宅にあるものを流用)
骨格検出用に購入したもの
- Raspberry Pi用カメラモジュール
- Google Edge TPU
音声認識用に購入したもの
- USBマイク
次回はラズパイの起動、周辺モジュールの接続に挑戦します。